2020.10.13 自動給水装置 LM393+NE555
YouTubeでポイントを説明しています。画像をクリックすると再生できます。
タイマーIC NE555の使い方と言えば、LEDを光らせるというのが定番ですが、それに加え、100mA以上の大電流を出力することができます。
この機能を利用してリレーを駆動させ、別電源を用いた消費電力の大きい装置を動かすことができます。
また、コンパレータLM393が、LOWを返したときに、NE555を使えばスイッチをONにできます。
この特性を利用して、今回は観葉植物への自動給水装置を作ってみます。
■土壌水分計モジュール
写真は、市販されている土壌水分計です。

・プランター内の水分レベルを制御し、給水を自動的に有効化
・デジタル出力:トリガーポイントをニーズに合わせて調整
・アナログ出力:湿ったレベルをリニア出力電圧として読み取る
・水位アラーム: 地下室またはランドリールームのセンサーを使用して洪水アラームをトリガーします。

VCC | external 3.3V-5V |
GND | external GND |
DO | small board digital output interface (0 and 1) 1:Dry / 0:Wet |
AO | the small plates analog output interface |
Indicator | Red:Power / Green:switching output |
■自動給水装置概要と回路図
土壌水分計の商品説明に掲載されていた植物への自動給水システムの概要図です。


ネットで見つけた回路図です。
今回はモジュール本体は使わずにこの回路図にあるパーツを使って装置を作っていきます。
■土壌水分計センサーの接続

まずは、土壌水分測定センサー端子を回路に接続します。

土の代わりに湿らせたスポンジを乗せたはんだコテ台を使用します。

センサーが乾燥しているときには、コンパレータLM393は電源電圧のHIGH(Vcc)を出力するため、湿度判定用のLED両端での電位差はなく、LEDは光りません。
コンパレーターは、基準電圧と比較電圧を比較して、比較電圧が基準電圧より大きい時には電源電圧であるHIGHを、低い時はGNDのLOWを出力します。

センサーが湿っているときに、コンパレータはLOW(GND)を返すので、LEDが光ります。

LOWとHIGHの調整は、半固定抵抗により、任意の土壌湿度で、切り替わるようにすることができます。
■補足:コンパレータ LM393
LM393Comparator(比較器)は、基準電圧(Vref)に対して入力信号(アナログ)の電圧が高いか低いかを比較して、結果をハイかロウで出力します。
コンパレータの基本構造は、正負電源、非反転と反転入力、出力の5端子で構成されます。
ふたつの入力端子の一方に基準となる電圧(Vref)を接続し、もう一方に入力端子に基準と比較する電圧(Vi)を接続します。
比較電圧Vi(非反転入力+) < 基準電圧Vref(反転入力-) → 出力端子Vo = LOW
比較電圧Vi(非反転入力+) > 基準電圧Vref(反転入力-) → 出力端子Vo = HIGH

非反転入力+を基準電圧として使用することも可能でその場合は、
比較電圧Vi(反転入力-) < 基準電圧Vref(非反転入力+) → 出力端子Vo = HIGH
比較電圧Vi(反転入力-) > 基準電圧Vref(非反転入力+) → 出力端子Vo = LOW
になります。
Ref. コンパレータ(比較器)
Ref. オペアンプ・コンパレーターの基礎
■給水回路
NE555は、トリガーに掛かる電圧が、電源電圧の1/3以下になると、トリガーが働きます。
■タイマーIC NE555、ICM7555 の仕様
1:GND 電源(-)
2:TRIGGER この端子の電圧が電源電圧の1/3より低い電圧になると起動
3:OUTPUT タイマー停止時はL(0V)、タイマー起動中はHになる
4:RESET この端子に電圧が印加されると起動中のタイマーは停止し、出力はLになる
5:CONTROLVOLTAGE タイマー時間を電圧で調整できる。
6:THRESHOLD この端子の電圧が電源電圧の2/3を超えるとタイマー時間が終了する。
7:DISCHAREGE 時定数用コンデンサに溜まった電荷を放電する。
8:VCC 電源(+)
Ref. NE555 - Texas Instruments
Ref. ICM7555 - MAXIM
つまり、乾燥しているときにコンパレータからの出力がLOWになる必要があります。
そこで、乾いているときに、コンパレータからの出力がLOWになるように、コンパレータの基準電圧(反転入力)の6番端子と比較電圧(非反転入力)の5番端子を繋ぎかえます。

これで、乾燥しているときに、湿度判定用のLEDが光り、そのときの湿度判定回路のOUT端子はLOWになります。
それでは、給水回路の部分をみていきましょう。

今回は、湿度判定回路に3V電源を使用しているので、NE555の代わりに2~18Vの低電圧でも駆動するICM7555を使用しています。
| NE555 | ICM7555 |
電源電圧(Vcc) | 4.5~16V | 2~18V |
出力電流(IO) | 200mA | 100mA |
湿度判定回路のVCC,GND,OUT とタイマーIC ICM7555を下記のように結線します。

タイマーICのOUT端子からの100mAを超える電流でリレーのスイッチをいれ、モーターを回転させます。
Ref. リレーの基礎知識

実際に回路を組むとこんな感じになります。給水ポンプの代わりにモーターにプロペラを取り付けています。

土壌水分計センサーをスポンジの上に軽くのせた状態では、乾燥状態と判断され、乾燥状態を示す緑のLEDが点灯し、プロペラが回る予定でした。
しかし、LEDは点灯するものの、プロペラは回りません。

そこで、タイマーICのOUT端子に電流計測モジュールをつないで計測してみました。
電流計測モジュール INA219

乾燥した状態では、OUT端子に0.68V、181.5mAの電流が流れていました。

センサーをスポンジに強く押し当てた湿った状態では、OUT端子には0V、電流は-0.1mAと誤差の範囲でほぼゼロでした。

リレーを駆動させるために、OUT端子の電圧を5Vに昇圧する回路を経由しているのですが、OUT端子の電圧が0.68Vと低く、
HT7750A PFMステップアップDC/DCコンバーターICの動作電圧の0.7~5Vの範囲を下回り、昇圧できていません。
蓄電&昇圧回路

そこで単三電池2本の電源を電力容量の高いリチウムポリマー電池3.7V 300mAhに置き換えて試してみました。
プロペラが回転しました!土壌水分計センサーを植木鉢に挿して、モーターとプロペラを給水ポンプに置き換えれば、自動給水装置の完成です。

ちなみに、プロペラが回転しているときのタイマーICのOUT端子を計測してみると、1.92V、170mAありました。
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入力電源電圧(推奨):7~12V/
デジタル入出力ピン: 14本/
PWMチャンネル: 6本/
アナログ入力チャンネル: 8本/
直流電流(1ピン当り最大): 40 mA/
直流電流(3.3Vピン、1ピン当り最大): 50 mA/
Flashメモリ: 32 KB (ATmega328) 内2KBはブートローダーで使用/
SRAM: 2 KB (ATmega328)/
EEPROM: 1 KB (ATmega328)/
Clock Speed: 16 MHz
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