FTP Server & SPI Flash SD
2023.01.01
YouTube でも紹介しています。画像をクリックすると再生できます。
今回は、FTPサーバを構築して、SPI Flash SD Cardへのファイル操作を行います。
■Adafruit SPI Flash SD Card
容量:4Gbit(512MByte)
動作条件温度範囲:Ta=-30~+85℃
保存条件 温度範囲:Tstg=-40~+85℃
最大 50Mhz のクロック周波数をサポート
組み込みの HW ECC エンジンと信頼性の高い NAND 管理メカニズム
クラス8までの書き込み速度
→ Adafruit SPI Flash SD Card
SD カード ブレークアウトと同様に配線し、Arduino のSDライブラリや、CircuitPython の sdcardライブラリを使用することができます。
ブレークアウトは、FAT フォーマット (フォーマット済み) の 512 MB サイズのカードのように機能します。
MicroSDカードのようにファイルを取り出すことはできませんが、高振動デバイスでのデータ・ロギングなどに非常に便利です。
通常の SPI フラッシュと比較して、このNANDメモリ・チップはすべてのウェア レベリングと ECC 計算を処理します。ブロックを手動で消去する必要はありません。
SD カードの場合と同じように、書き込みと読み取りを行うだけです。50MHzのクロックアップが可能で、「書き込み速度クラス」は 8 です (ただし、SDIO と比較してプレーンな 1 ビット SPI ではそれほど高速にならない場合があります)。
Power Pins
●VIN - this is the power pin. Since the chip uses 3-5VDC you should pick whatever the logic voltage you're using. For most Arduino's that's 5V.
●3V3 - this is the 3.3V output from the voltage regulator, you can grab up to 100mA from this if you like
●GND - common ground for power and logic
SPI Logic Pins - All pins are 3-5V compliant and use whatever logic level is on VIN
●SCK - This is the SPI clock pin, it's an input to the chip
●MISO - this is the Microcontroller In Serial Out pin, for data sent from the SD card to your processor
●MOSI - this is the Microcontroller Out Serial In pin, for data sent from your processor to the SD card
●CS - this is the chip select pin, drop it low to start an SPI transaction. It's an input to the chip
https://shop.pimoroni.com/ などで購入できます。
■ESP32_FTPServer_SD
fa1ke5/ESP32_FTPServer_SD_MMC
こちらのコードは、robo8080 の ESP32_FTPServer_SD をベースに機能拡張されたバージョンです。
ここから下記の2点の変更を行いました。
1. FTPサーバ・アドレスの動的割り当てから固定IPアドレスへの変更
2. SD MMCライブラリからSDライブラリへの変更
■Adafruit QT Py ESP32-S2 WiFi Dev Board with STEMMA QT
・ESP32-S2 240MHz Tensilica processor
・4 MB Flash & 2 MB PSRAM
・2.4 GHz Wi-Fi System-on-Chip (SoC)
・3.3V regulator with 600mA peak output
Qt Py Pinout
QT Py ESP32-S2 の詳細は下記をご覧ください。
Adafruit QT Py + XIAO Expansion board
■配線
Raspberry Pi | - | ESP32-S2 | - | FlashSD/microSD |
| | A1 | - | CS |
RX | - | TX | | |
TX | - | RX | | |
| | SCK | - | SCK |
| | MISO | - | MISO |
| | MOSI | - | MOSI |
| | 3.3V | - | Vin |
| | GND | - | GND |
ジャンプワイヤーの付け替えで、SPI Flash SDと普通のSDカードモジュールのどちらも使えるようにしてあります。
■開発環境
ソースコードのビルドには、PlatformIOを使用しています。
Arduino開発環境構築 PlatformIO
■プロジェクトの作成
$ mkdir ~/FTPServer
$ cd ~/FTPServer
$ pio boards "qtpy"
Platform: espressif32
====================================================================
ID MCU Frequency Flash RAM Name
--------------------- ------- --------- ----- ----- ---------------
adafruit_qtpy_esp32 ESP32 240MHz 8MB 320KB QT Py ESP32
adafruit_qtpy_esp32c3 ESP32C3 160MHz 4MB 320KB QT Py ESP32-C3
adafruit_qtpy_esp32s2 ESP32S2 240MHz 4MB 320KB QT Py ESP32-S2
$ pio init -b adafruit_qtpy_esp32s2
●環境設定ファイルの編集
$ vi platformio.ini
[env:adafruit_qtpy_esp32s2]
platform = espressif32
board = adafruit_qtpy_esp32s2
framework = arduino
platform_packages =
framework-arduinoespressif32 @ https://github.com/espressif/arduino-esp32
build_flags =
-DBOARD_HAS_PSRAM
-mfix-esp32-psram-cache-issue
upload_port = /dev/ttyACM0
■ソースコードの編集
FTP通信設定用ファイルを作成します。
$ vi src/datalink.h
#define SECRET_SSID "***********"
#define SECRET_PASS "***********"
#define FTP_UNAME "username"
#define FTP_PASS "password"
const uint8_t PRIMARY_DNS[4] = {192,168,11,1};
const uint8_t GATEWAY[4] = {192,168,11,1};
const uint8_t SUBNETMASK[4] = {255,255,255,0};
const uint8_t LOCAL_IP[4] = {192,168,11,50};
前述のgitHub からソースディレクトリにファイルをコピーします。
・ESP32_FTPServer_SD.ino
・ESP32FtpServer.cpp
・ESP32FtpServer.h
下記の2つの仕様変更を行います。
1. FTPサーバ・アドレスの動的割り当てから固定IPアドレスへの変更
2. SD MMCライブラリからSDライブラリへの変更
$ vi src/ESP32_FTPServer_SD.ino
#include "datalink.h"
#include <WiFi.h>
#include <WiFiClient.h>
#include <SPI.h>
#include <SD.h>
#include <time.h>
#include "ESP32FtpServer.h"
File root;
FtpServer ftpSrv;
#define SD_CS A1
#define SDSPEED 40000000
void printDirectory(File dir, int numTabs) {
// Begin at the start of the directory
dir.rewindDirectory();
while(true) {
File entry = dir.openNextFile();
if (! entry) break; // no more files
for (uint8_t i=0; i<numTabs; i++) {
Serial1.print('\t'); // we'll have a nice indentation
}
Serial1.print(entry.name());
time_t t= entry.getLastWrite();
struct tm * tmstruct = localtime(&t);
// Recurse for directories, otherwise print the file size
if (entry.isDirectory()) {
Serial1.printf("/\t%d-%02d-%02d %02d:%02d:%02d\n",(tmstruct->tm_year)+1900,( tmstruct->tm_mon)+1, tmstruct->tm_mday,tmstruct->tm_hour , tmstruct->tm_min, tmstruct->tm_sec);
printDirectory(entry, numTabs+1);
} else {
Serial1.printf("\t%d-%02d-%02d %02d:%02d:%02d\t",(tmstruct->tm_year)+1900,( tmstruct->tm_mon)+1, tmstruct->tm_mday,tmstruct->tm_hour , tmstruct->tm_min, tmstruct->tm_sec);
// files have sizes, directories do not
Serial1.println(entry.size(), DEC);
}
entry.close();
}
}
void printWifiStatus() {
// print the SSID of the network you're attached to:
Serial1.print("SSID: ");
Serial1.println(WiFi.SSID());
// print your board's IP address:
IPAddress ip = WiFi.localIP();
Serial1.print("IP Address: ");
Serial1.println(ip);
// print the received signal strength:
long rssi = WiFi.RSSI();
Serial1.print("signal strength (RSSI):");
Serial1.print(rssi);
Serial1.println(" dBm");
Serial1.println("");
}
void setup(void){
Serial1.begin(115200);
if (!WiFi.config(LOCAL_IP, GATEWAY, SUBNETMASK, PRIMARY_DNS)) {
Serial.println("STA Failed to configure");
}
WiFi.begin(SECRET_SSID, SECRET_PASS); // Connect to WPA/WPA2 network
while (WiFi.status() != WL_CONNECTED) {
Serial1.print(".");
delay(500);
}
Serial1.println("");
printWifiStatus();
if (SD.begin( SD_CS, SPI, SDSPEED)) {
ftpSrv.begin(FTP_UNAME,FTP_PASS); // set ports in ESP32FtpServer.h (default 21, 50009 for PASV)
root = SD.open("/");
printDirectory(root, 0);
}
}
void loop(void){
ftpSrv.handleFTP(); //make sure in loop you call handleFTP()!!
}
$ vi src/ESP32FtpServer.cpp
SD_MMC. → SD.に変更
■ビルドと実行
$ pio run -t upload
$ pio device list
/dev/ttyACM0
------------
Hardware ID: USB VID:PID=239A:8111 SER=58:cf:79:ab:25:b2 LOCATION=1-1.4:1.0
Description: QT Py ESP32-S2 - TinyUSB CDC
/dev/ttyAMA0
------------
Hardware ID: 3f201000.serial
Description: ttyAMA0
ジャンプワイヤーをSDカードモジュール側のチップセレクトピンに繋いで実行すると、
WiFi接続状況とSDカード内のファイル一覧が表示されます。
$ pio device monitor -p /dev/ttyAMA0 -b 115200
(QT Pyのリセットスイッチを押す)
SSID: ************
IP Address: 192.168.11.50
signal strength (RSSI):-55 dBm
System Volume Information/ 2021-05-18 13:32:58
IndexerVolumeGuid 2021-05-18 13:33:00 76
WPSettings.dat 2021-05-24 17:45:58 12
20221014231000.bmp 2022-10-14 23:10:04 172854
20221018003708.bmp 2022-10-18 00:37:08 172854
20221018003719.bmp 2022-10-18 00:37:20 172854
20221018003731.bmp 2022-10-18 00:37:32 172854
20221126212916.jpg 1980-01-01 09:00:12 50181
20221126215705.jpg 1980-01-01 09:00:12 51205
20221126215842.jpg 1980-01-01 09:00:12 74757
20221128231142.bmp 1980-01-01 09:04:30 442422
20221201141648.bmp 1980-01-01 09:01:12 442422
20221201150803.bmp 1980-01-01 09:00:38 442422
YoRHa2B.bmp 2022-10-13 20:59:16 172854
ArduCAM/ 2022-12-28 18:15:08
1.jpg 1980-01-01 00:00:02 5687
2.jpg 1980-01-01 00:00:02 5716
20221014230930.bmp 2022-10-14 23:09:34 172854
20221014230945.bmp 2022-10-14 23:09:50 172854
ファイル名はESP32ベースなので、Arduinoの8.3形式ではなく、ロングネームに対応しています。
また、サブディレクトリーも閲覧可能です。
■FTP接続
Windowsパソコンのエクスプローラーを起動して、クイックアクセスからFTP接続を行います。
ディレクトリ構造を含むファイル一覧が表示されます。
通常のエクスプローラー操作で、FTP内のファイルを取り扱うことができます。
SPI Flash SD Cardモジュールは、FATフォーマット済みなので、ジャンプワイヤーをSPI Flash SDカードモジュール側のチップセレクトピンに繋ぎ直して起動すると、
microSDカードモジュールと同様に操作することができます。
■その他の活用方法
FTPサーバは21番ポートを使用しているので、ブロードバンドルータの設定で21番ポートをFTPサーバのローカルIPアドレスに割り当てることにより、
固定IPアドレスの回線契約をされている方であれば、外部からアクセスすることが可能になります。
また、構造がシンプルなので、FTPサーバを乗っ取って踏み台にすることは難しいと思います。
■参考文献
・robo8080/ESP32_FTPServer_SD
|
Raspberry Pi(ラズベリー パイ)は、ARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータ。イギリスのラズベリーパイ財団によって開発されている。
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