HOME | Raspberry Pi | ビジネス書籍紹介 | 2021-04-18 (Sun) Today's Access : 53 Total : 277471. Since 10 Sep. 2019

第18回 システム移行
2021.03.27


YouTube でも紹介しています。画像をクリックすると再生できます。

今回は、自宅WEBサーバを新たにもう1台組み立て、システムを移行します。
新規WEBサーバでは、 mSATA SSD storage boardを用いて、Raspberry Pi と一体化しています。 いままでの外付けのハードディスクをSSDに換装することにより消費電力を抑えシステムの安定化と設置スペースを削減しています。 また、以前中古で購入した無停電安定化電源を新品機種へと置き換えています。

■旧WEBサーバ

旧サーバでは、外付けのポータブルハードディスクをUSBケーブルで接続していました。

■新サーバ

新サーバでは、mSATA SSD Storage Boardを使用し、256GBのSSDを装着しています。

このStorage Boardをラズベリーパイの下に取り付けています。


無停電電源装置を取り付けた様子です。

■前準備
システム移行に限ったことではないのですが、実際の作業を行う前に、手順書をきちんと作成しましょう。
手順書が完成したからといってすぐに作業を開始してはいけません。散歩に出掛けたり、お風呂にはいったりと、 そういった気分転換のなかで、手順書の不備に気づくことは多々あることです。

■同一WEBサーバのストレージ拡張の場合
現在稼働中のWEBサーバの外付けHDDを容量の大きいストレージに換えるだけであればとても簡単です。
ここで、WEBサーバ構築時の作業内容を振り返ってみます。

1.まずは、microSD上にシステムを構築しました。

2.次に、外付けHDDを接続して、拡張領域を複写しました。

3.拡張領域の参照先を外付けHDDに切り替えました。

同一サーバ上で、ストレージを拡張するのであれば、とても簡単です。
新たにストレージを接続して、既存の外付けハードディスクの内容を複写します。

システムをシャットダウンして、既存のハードディスクを取り外し、再起動すれば完了です。

USBブートではないので、ほとんど問題なくストレージの移行ができるはずです。

■新規WEBサーバにシステムを移行する場合

今回はこちらの作業を行いました。
Raspberry Pi 本体が変わるので、機種固有のMACアドレスを変更する必要があります。

◇移行先サーバMACアドレスの確認
まずは、適当な開発用ラズパイから、Raspberry Pi OS のmicro SDカードを抜き取り、移行先の Raspberry Pi 3 model B+ に挿して起動します。
移行先、Raspi3B+の機種固有のMACアドレスを調べます。

$ ip a
..........
2: eth0: mtu 1500 qdisc pfifo_fast state DOWN group default qlen 1000
link/ether b8:27:xx:xx:xx:xx brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
..........

このMACアドレスを控えておきます。
※Raspberry Pi の場合、B8:27で始まるようです。

◇ディスク使用量の把握

現在、稼働中のWEBサーバのディスク使用率を確認してみます。
$ df
Filesystem     1K-blocks    Used Available Use% Mounted on
udev              450380       0    450380   0% /dev
tmpfs              93396    4524     88872   5% /run
/dev/sda1      114854020 8211268 100765404   8% /
tmpfs             466972       0    466972   0% /dev/shm
tmpfs               5120       0      5120   0% /run/lock
tmpfs             466972       0    466972   0% /sys/fs/cgroup
/dev/mmcblk0p1    258095   97663    160433  38% /boot/firmware
tmpfs              93392       0     93392   0% /run/user/1000
HDD使用量が8GB程度なので、ディスクの内容をラズベリーパイ本体に挿してあるブート用のmicroSDカードの拡張領域にコピーすることにします。

◇拡張領域の複製


運用サーバの拡張領域である外付けハードディスクの内容で、microSDカード本体の拡張領域を更新します。

$ sudo mkdir -p /mnt/target
$ sudo mount /dev/mmcblk0p2 /mnt/target/
$ sudo rsync -aAX --delete --exclude={"/boot/*","/dev/*","/proc/*","/sys/*","/tmp/*","/run/*",
"/mnt/*","/media/*","/lost+found"} / /mnt/target


rsync: send_files failed to open "/var/lib/lxcfs/cgroup/blkio/blkio.reset_stats": Permission denied (13)
rsync error: some files/attrs were not transferred (see previous errors) (code 23) at main.c(1196) [sender=3.1.2]
この際、/var/lib/lxcfsディレクトリがコピーできず、エラー表示されされますが。 lxcfs(Linux Containers Filesystem)関連のサービスは利用していないので気にしません。

◇microSDカードの複製


新しいmicroSDカードを、microSDカードリーダー/ライターに装着して、運用サーバのUSB端子に挿して複製します。
$ sudo dd if=/dev/mmcblk0 of=/dev/sdb bs=64K conv=noerror,sync status=progress

$ sudo fdisk -l
Disk /dev/mmcblk0: 29.7 GiB, 31914983424 bytes, 62333952 sectors
Device Boot Start End Sectors Size Id Type
/dev/mmcblk0p1 * 2048 526335 524288 256M c W95 FAT32 (LBA)
/dev/mmcblk0p2 526336 62333918 61807583 29.5G 83 Linux
....
Disk /dev/sda: 111.8 GiB, 120034123776 bytes, 234441648 sectors
Device Start End Sectors Size Type
/dev/sda1 2048 234440703 234438656 111.8G Linux filesystem
....
Disk /dev/sdb: 29.7 GiB, 31914983424 bytes, 62333952 sectors
Device Boot Start End Sectors Size Id Type
/dev/sdb1 * 2048 526335 524288 256M c W95 FAT32 (LBA)
/dev/sdb2 526336 62333918 61807583 29.5G 83 Linux

◇MACアドレスの変更と暫定的なネットワークアドレスの書き換え

$ sudo mkdir -p /mnt/target
$ sudo mount /dev/sdb2 /mnt/target/
複製したmicroSD内のMACアドレスを、最初に調べておいたMACアドレスに書き換えます。
また、運用中のサーバと重複しないように、IPアドレスも書き換えます。
※サーバ内の BIND、POSFIX、Apache は運用中のサーバIPアドレスと関連付けられているので。この状態では一部機能が正常に動作しません。 移行先サーバのテスト完了後に、現在運用中のサーバを止めて、運用サーバのIPアドレスで置き換えます。
$ sudo vi /mnt/target/etc/netplan/50-cloud-init.yaml
network:
    version: 2
    ethernets:
        eth0:
            dhcp4: no
            dhcp6: no
            match:
                macaddress: b8:27:xx:xx:xx:xx
            set-name: eth0
            addresses: [192.168.11.30/24]
            gateway4: 192.168.11.1
            nameservers:
                    addresses: [192.168.11.11,192.168.11.1]
            optional: true
◇fstabの書き換え

ラベルを確認します。
$ sudo blkid
/dev/mmcblk0p1: LABEL="system-boot" UUID=....
/dev/mmcblk0p2: LABEL="writable" UUID=....
/dev/sda1: LABEL="writable-hdd" UUID=....
/dev/sdb1: LABEL="system-boot" UUID=....
/dev/sdb2: LABEL="writable" UUID=....

現行サーバーではブート後にハードディスク内の拡張領域を参照するようにラベルを変更したので、これをmicroSD内拡張領域のラベル名に変更します。

$ sudo vi /mnt/target/etc/fstab
LABEL=writable-hdd / ext4 defaults 0 0
LABEL=system-boot /boot/firmware vfat defaults 0 1

LABEL=writable / ext4 defaults 0 0
LABEL=system-boot /boot/firmware vfat defaults 0 1

$ sudo umount /mnt/target

◇システム領域の変更


起動後のシステム拡張領域がHDD(/dev/sda1)になっているので、microSD内の拡張領域(/dev/mmcblk0p2)に戻します。

$ sudo mount /dev/sdb1 /mnt/target/
$ sudo vi /mnt/target/cmdline.txt
net.ifnames=0 dwc_otg.lpm_enable=0 console=ttyAMA0,115200 console=tty1 root=/dev/mmcblk0p2 rootfstype=ext4 elevator=deadline rootwait logo.nologo
$ sudo umount /mnt/target

◇移行先サーバの起動

移行先ラズベリーパイの底部にSSD Storage Boardを取り付け、複製したmicroSDを挿して起動します。


◇SSDの初期化

今回は256GBのSSDを接続した場合で、説明します。SSDをUSBスロットに接続します。
$ sudo fdisk -l
Disk /dev/mmcblk0: 29.7 GiB, 31914983424 bytes, 62333952 sectors
Device Boot Start End Sectors Size Id Type
/dev/mmcblk0p1 * 2048 526335 524288 256M c W95 FAT32 (LBA)
/dev/mmcblk0p2 526336 62333918 61807583 29.5G 83 Linux

Disk /dev/sda: 238.5 GiB, 256060514304 bytes, 500118192 sectors

パーティションの作成(GPT対応のパーティションを作成)
パーティションの管理方式には GPT(GUID Partition Table)を使用します。

$ sudo parted /dev/sda
GNU Parted 3.2
Using /dev/sda
Welcome to GNU Parted! Type 'help' to view a list of commands.
(parted) p
新品のストレージの場合、パーティションテーブル自体が未設定の状態となります。下記の様なメッセージが表示されます。
Error: /dev/sda: unrecognised disk label

パーティションテーブルとしてGPTを作成します。
(parted) mklabel gpt

すべての領域を1つのパーティションに割り当てることにします。
(parted) mkpart "Linux filesystem" 0% 100%
(parted) p
Disk /dev/sda: 256GB
Partition Table: gpt
Number Start End Size File system Name Flags
1 1049kB 256GB 256GB Linux filesystem

(parted) quit

パーティションのフォーマット
$ sudo mkfs.ext4 /dev/sda1

◇fstabの修正

ラベルを確認します
$ sudo e2label /dev/sda1
←ラベルが付いてないので、空行が表示されます

ラベルを付加します
$ sudo e2label /dev/sda1 writable-ssd
$ sudo e2label /dev/sda1
writable-ssd

◇拡張領域の複製


microSD内の拡張領域を、SSDに複写します。
$ sudo mkdir -p /mnt/target
$ sudo mount /dev/sda1 /mnt/target/
$ sudo rsync -aAX --delete --exclude={"/boot/*","/dev/*","/proc/*","/sys/*","/tmp/*","/run/*",
"/mnt/*","/media/*","/lost+found"} / /mnt/target


基本領域は本体のSDカードのままで、拡張領域のラベルをSSD側に変更します。
$ sudo vi /mnt/target/etc/fstab
LABEL=writable / ext4 defaults 0 0
LABEL=system-boot /boot/firmware vfat defaults 0 1
↓変更
LABEL=writable-ssd / ext4 defaults 0 0
LABEL=system-boot /boot/firmware vfat defaults 0 1

◇システム拡張領域の参照先変更


拡張領域をラズパイ本体のSDカード(/dev/mmcblk0p2)からSSD(/dev/sda1)に切り替えます。
$ sudo vi /boot/firmware/cmdline.txt
net.ifnames=0 dwc_otg.lpm_enable=0 console=ttyAMA0,115200 console=tty1 root=/dev/sda1 rootfstype=ext4 elevator=deadline rootwait logo.nologo

◇IPアドレスの書き換え

IPアドレスを稼働中の旧サーバのIPアドレスに書き換えます。
$ sudo vi /etc/netplan/50-cloud-init.yaml
network:
    version: 2
    ethernets:
        eth0:
            dhcp4: no
            dhcp6: no
            match:
                macaddress: b8:27:xx:xx:xx:xx
            set-name: eth0
            addresses: [192.168.11.11/24]
            gateway4: 192.168.11.1
            nameservers:
                    addresses: [192.168.11.11,192.168.11.1]
            optional: true
◇現行サーバのシャットダウン

$ sudo shutdown now

◇移行先サーバの再起動

$ sudo reboot

◇その他作業

ジャーナルファイルが膨れ上がっていたので削除しました。

ジャーナルの使用容量を確認します
$ journalctl --disk-usage
Archived and active journals take up 3.0G in the file system.

3日より前のエントリーを削除します
$ sudo journalctl --vacuum-time=3d

当方は、WEBサーバ・アクセス情報をMySQLで管理しているので、Apacheのログは必要なかったので、累積していたログを削除しました。
また、移行作業中に、MySQLのアクセスデータも更新されているので、重要であれば、MySQLデータディレクトリを元サーバから複製してもよいかもしれません。

事前に作業の流れを検証することで、キーボードやモニターを接続せずに、SSH接続にてノートパソコンから作業を行うことが可能です。
今回の作業では、WEBサービスを停止させたのは、旧サーバーのシャットダウン~新サーバー起動までの1分程度でした。

■参考文献
Rsync によるフルシステムバックアップ

【深層学習関連】
20.11.21 深層学習 第1回環境整備
20.12.19 深層学習 第2回マルコフ連鎖・自動歌詞生成
21.01.02 深層学習 第3回コード進行解析

【画像処理関連】

20.05.28 画像処理 第1回トイカメラ
20.06.09 画像処理 第2回カメラモジュール制御
20.06.28 画像処理 第3回リアルタイムクロック
20.07.08 画像処理 第4回電源回路
20.10.27 画像処理 第5回自作デジカメ初号機完成
20.11.10 画像処理 第6回ドーナツデジカメ
【音楽関連】

20.01.05 第1回 abcjs 楽譜作成・演奏スクリプト
20.01.09 I2S通信によるハイレゾ音源再生
20.01.18 MIDI再生:FM音源YMF825+Arduino編
20.01.24 FM音源YMF825+micro:bit編
20.02.13 Piano Hat & Rosegarden
20.06.22 波形処理 第1回 音の波と三角関数
20.07.22 波形処理 第2回 平均律と純正律
20.08.26 波形処理 第3回 黒鍵と白鍵
21.01.02 深層学習 第3回 コード進行解析
21.01.16 波形処理 第4回 コード演奏
【WEBサイト構築関連】

19.10.15 第1回 前準備
19.10.20 第2回 Ubuntu Server インストール
19.10.27 第3回 Ubuntu Server 詳細設定
19.10.28 番外編 無線LAN接続設定
19.11.02 第4回 Apache WEBサーバ設定
19.11.05 第5回 PHP 設定
19.11.10 第6回 MySQL 設定
19.11.11 第7回 DNS (bind) 設定
19.11.16 第8回 メールサーバ(Postfix)設定・前編
19.11.21 第9回 メールサーバ(Postfix)設定・後編
19.11.24 第10回 ファイアウォール(iptables) 設定
19.11.25 第11回 crontab 設定
19.12.01 第12回 運用準備
19.12.03 第13回 Windowsパソコンに開発環境を作る
19.12.05 第14回 WEBサーバー公開
19.12.10 第15回 動的サイト制作
19.12.11 第16回 簡単なアクセスカウンターを作る
20.03.04 TTGO-Camera による定点観測・WEB公開
21.03.15 第17回 サーバ・リプレイス
21.03.27 第18回 システム移行
【開発環境関連】

19.12.19 Raspbian Stretch LITE インストール
19.12.19 ファイル共有 dokany + Win-sshfs
19.12.26 Arduino開発環境構築 PlatformIO
20.02.04 電子組版 upLaTeX
21.04.13 GPIO拡張
21.04.14 無線LAN動的切替え
【SNS関連】

20.03.18 テキスト読み上げ gTTS
20.04.24 Twitter-LINE連携によるビジネス活用
20.05.19 テキスト読み上げ AquesTalk pico LSI
21.02.27 TweLite Neural Network 第1回環境設定
【周辺機器関連】

20.01.01 1280x800 HDMI MONITOR
20.01.12 micro:bitをコマンドラインで使う
20.02.04 サーマルプリンタを使う
20.03.27 M5Stackキーボードを利用する
20.06.29 液晶キャラクターディスプレイLCD1602A
20.08.03 Seeeduino XIAO
20.08.09 LGT8F328P - Arduino clone
20.09.18 電流計測モジュール INA219
21.02.09 Raspberry Pi Pico 開発環境構築
21.03.06 疑似コンソール
21.03.20 Raspberry Pi Pico 突入電流制御
21.04.04 Raspberry Pi Pico Explorer Base
【その他】

19.12.13 モバイルバッテリーによる瞬間停電対策
20.04.10 電卓を制御して数字を表示する
20.05.06 箱庭回路 蓄電&昇圧回路
20.09.04 箱庭回路 センサーライト
20.09.29 シガーライターIC s090c
20.10.13 自動給水装置 LM393+NE555
20.12.05 FM放送受信 TEA5767
21.01.30 DVD Player LED
21.02.16 癒しの電子回路

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Arduino Nano
ATmega328搭載/ 動作電圧: 5V/ 入力電源電圧(推奨):7~12V/ デジタル入出力ピン: 14本/ PWMチャンネル: 6本/ アナログ入力チャンネル: 8本/ 直流電流(1ピン当り最大): 40 mA/ 直流電流(3.3Vピン、1ピン当り最大): 50 mA/ Flashメモリ: 32 KB (ATmega328) 内2KBはブートローダーで使用/ SRAM: 2 KB (ATmega328)/ EEPROM: 1 KB (ATmega328)/ Clock Speed: 16 MHz
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