画像処理 第4回電源回路
2020.07.08
YouTubeでポイントを説明しています。画像をクリックすると再生できます。
前回までで、ArduCamカメラモジュール制御、SDカード保存、リアルタイムクロック制御を行いました。
今回は、充電回路、昇圧回路、電池残量チェック回路の3つの電源周りを整備します。
充電回路では、USB5V電源を用いて、1.2VのNi-MH ニッケル水素電池を充電します。
昇圧回路は、ニッケル水素電池からArduinoが動作する5Vに昇圧します。
電池残量チェック回路は、ニッケル水素電池の残量をLEDの光り具合によって判定します。
■Ni-MHニッケル水素電池の充電
ニッケル水素電池の充電には、市販のモジュールを使用しました。

1-Cell NiMH Battery Charger Module
1-Cell(1S) 1.5V Version:
Input voltage : DC 3.5V-6V(Recommend DC 3.7V/3.8V/4.5V/5V)
Charging voltage : 1.5V for 1.2V batteries
Charging current : 1A
Aliexpress:約300円
microUSBケーブルから充電できるようにコネクタを追加します。
電源用マイクロUSBコネクタDIP化キット
・microUSBコネクタ
・microUSBコネクタDIP化基板
・2.54mmピッチ ピンヘッダ
(株)秋月電子通商 130円
DIP化基板を組立て、プリント基板の裏側から、充電モジュールのVin、GNDと結線すると、こんな感じになります。

充電モジュールの出力端子にはL型ピンヘッダをはんだ付けしています。

USBから充電している様子です。充電が完了するとLEDが消灯します。
このときの、ニッケル水素電池の電圧を測定してみると、1.37Vでした。
■5V昇圧回路
次に1.2Vのニッケル水素電池から5Vに昇圧して給電する回路を作ります。
HT7750A PFMステップアップDC/DCコンバーターICは、0.7~5Vの入力電圧を、5V固定、最大200mAで出力します。
この回路は「箱庭回路(その1)蓄電&昇圧回路」で紹介したものと同じです。
→ Ref.HT77XXA PFM Steu-up DC/DC Converter

・PFMステップアップDC/DCコンバーター HT7750A
・インダクター(47uH1.2A)
・整流用ショットキーダイオード1N5817(20V1A)
・キャパシタ(コンデンサ) 22uF(25V~50V)
・キャパシタ(コンデンサ) 47uF(10V~50V)

ブレッドボード上に配線してみました。

1.2Vのニッケル水素電池を昇圧して、Arduino Nano を動かしてみました。
見えにくいのですが、Hello Worldとちゃんと表示されています。
■電池残量チェッカー
いきなり電圧低下で動かなくなるのは嫌なので、電池残量を表示する機能も付けました。
電池残量の確認には、LEDを用います。ニッケル水素電池の電圧が、LEDの動作電圧以下になったときに、LEDが消灯します。
通常LEDは、最低でも1.8V程度は必要なので、1.2Vニッケル水素電池の残量確認には使えませんが、
OptoSupply社のLEDは、0.8V程度から動作します。

OptoSupply 高輝度5mm緑色LED (1.2V)
・動作電圧:0.8~1.6V DC
・標準電流:64mA
・順方向電圧降下(VF):1.2V(1.5Vmax)
(株)秋月電子通商 60円
OptoSupply社のLEDですが、露出している部分は、普通の高輝度LEDにしか見えなかったので、疑問解決のために樹脂で覆われている部分を剥がしてみました。

昇圧回路がはいってました。
・インダクター 47uH
・0Ω抵抗 (抵抗値50mΩmax./最大許容電流0.5~2A)
・ステップアップDC-DCコンバーター
※ゼロオーム抵抗でも微小な抵抗値Rと定格電力PRATEDを持つため、流せる電流には制限があります。そのため、ゼロオーム抵抗はヒューズの代わりとしても使われることがあります。
分圧回路
ニッケル水素電池の終止電圧近辺で、LEDへの電圧が0.8V前後になるように、分圧回路を用いて降圧させます。
分圧回路では、2つの抵抗比によって、抵抗に挟まれた地点での電圧を調整することができます。


左側の抵抗(R1)を39Ωに固定にして、右側の抵抗(R2)値を変えて、LEDが何Vまで光って見えるかを確認してみます。

右側の抵抗を抜いて、プログラマブル・レジスタを繋いで抵抗値を変えてみます。
プログラマブル・レジスタはジャンパーピンを抜き差しすることで抵抗値が変えられます。
なお、使用したニッケル水素電池の電圧は、1.29Vありました。
Vin | R1 | R2 | Vout | |
1.29V | 39Ω | 73Ω | 0.841V | ☆照明下の室内で点灯がわかる |
1.29V | 39Ω | 47Ω | 0.705V | ○暗くした室内でかろうじて点灯がわかる |
1.29V | 39Ω | 46Ω | 0.698V | ×点灯しているのがわからない |
ニッケル水素電池の電圧が終止電圧の1Vまで下がったときに、LEDに掛かる電圧を0.841Vにするには
1.00*R2/(R2+39)=0.841V
逆算すると
R2=206
になります。206Ωの抵抗はないので、220Ωの抵抗を使用しました。

このときの分圧は、0.85V になります。
蓄電回路、昇圧回路、分圧回路を1つに纏めました。

ニッケル水素電池をつないでみると、いい感じに光ってます。

点灯し続けてみると、ニッケル水素電池の電圧が約1.16Vまで降下したところで、完全に消灯しました。
なお、分圧に用いる抵抗は、まず丸ピンICソケットを基板にはんだ付けして、そこに挿しているだけなので、抵抗を変えて微調整もできるのですが、
フル充電時の1.37Vから、0.2V電圧降下で消灯なので取りあえずこれで様子を見ようと思います。
光拡散処理
電池残量チェックでは、LEDの明るさでおおよその電池残量を確認しているのですが、LEDはみる方向によって輝きに違いがあります。
どの方向から見ても同じように見えるようにするには、LED光拡散キャップが便利です。
LED光拡散キャップ(5mm)白(50個)200円
(株)秋月電子通商
しかし、光拡散キャップが手元になかったので、応急措置的に対応しました。

グルーガンで、LEDをグルっちゃいます。
このままでは、表面がでこぼこしてしまうので、はんだゴテの先端をヒーターに付け替え、熱を当てて滑らかにします。
違いを見てみましょう

これで、どの方向から見ても、明るさが一定です。
■参考文献
・ゼロオーム抵抗とは
・抵抗分圧による出力電圧のズレ
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動作電圧: 5V/
入力電源電圧(推奨):7~12V/
デジタル入出力ピン: 14本/
PWMチャンネル: 6本/
アナログ入力チャンネル: 8本/
直流電流(1ピン当り最大): 40 mA/
直流電流(3.3Vピン、1ピン当り最大): 50 mA/
Flashメモリ: 32 KB (ATmega328) 内2KBはブートローダーで使用/
SRAM: 2 KB (ATmega328)/
EEPROM: 1 KB (ATmega328)/
Clock Speed: 16 MHz
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